アーカイブリスト
2009年02月27日(Fri)
クリントン長官の明治神宮参拝
2月17日来日したヒラリー・クリントン国務長官は明治神宮へ参拝した。
「日本の伝統と文化に敬意を表すため」だという。
テレビをみていると、長官は玉ぐしをお供えしていた。
こういうことがかつてあっただろうか。
オバマ政権の国務省は日本との関係を構築するために、周到な準備をしたというべきだろう。
もちろんふだんから日本についての研究に怠りなかったのである。
映画「パール・ハーバー」のことは前回述べた。
映画の中に驚くシーンがあった。
ハワイへ出撃する直前の日本の空母赤城の艦内だろうか。
乗組員が神棚に手を合わせて必勝を祈願している。
その神棚に一体の日蓮聖人像らしきものがあったのだ。
映画製作者はどういう意図と経緯でそうしたのか、たいへん興味深い。
日蓮宗はこういう形でアメリカ人に理解されているのだろうか。
先日新しいプラズマテレビを買ったこともあり、また映画ソフトのレンタル料が一週間90円と安いこともあり、このごろ、暇なときには映画を見ている。
その一つが「大いなる陰謀」。
ロバート・レッドフオード、メリル・ストリープ、トム・クルーズという豪華俳優陣。
別の登場人物だが、彼が言う。
「アメリカにとって忘れることができないのは、7月4日、12月7日、そして9月11日」
パール・ハーバーとはアメリカにとってそれほどの意味を持ち、日本とは常にその眼を通して見られているのだ。
日本は、何をするかわからない国だ‥と。
国内にこれほどの米軍基地があるのは、日本にたいする用心を怠らない戦略上の必要からだと思わざるをえないのである。
同じ日、中川財務大臣が酩酊状態で記者会見に臨み、世界に醜態をさらしたが、クリントン長官はこのような日本の政治家を見ながら、安心してインドネシアへ向かったと思われる。
ヒロシマを忘れてはいけない。
しかし、同時にパール・ハーバーを忘れては、平和は構築できないのである。
「日本の伝統と文化に敬意を表すため」だという。
テレビをみていると、長官は玉ぐしをお供えしていた。
こういうことがかつてあっただろうか。
オバマ政権の国務省は日本との関係を構築するために、周到な準備をしたというべきだろう。
もちろんふだんから日本についての研究に怠りなかったのである。
映画「パール・ハーバー」のことは前回述べた。
映画の中に驚くシーンがあった。
ハワイへ出撃する直前の日本の空母赤城の艦内だろうか。
乗組員が神棚に手を合わせて必勝を祈願している。
その神棚に一体の日蓮聖人像らしきものがあったのだ。
映画製作者はどういう意図と経緯でそうしたのか、たいへん興味深い。
日蓮宗はこういう形でアメリカ人に理解されているのだろうか。
先日新しいプラズマテレビを買ったこともあり、また映画ソフトのレンタル料が一週間90円と安いこともあり、このごろ、暇なときには映画を見ている。
その一つが「大いなる陰謀」。
ロバート・レッドフオード、メリル・ストリープ、トム・クルーズという豪華俳優陣。
別の登場人物だが、彼が言う。
「アメリカにとって忘れることができないのは、7月4日、12月7日、そして9月11日」
パール・ハーバーとはアメリカにとってそれほどの意味を持ち、日本とは常にその眼を通して見られているのだ。
日本は、何をするかわからない国だ‥と。
国内にこれほどの米軍基地があるのは、日本にたいする用心を怠らない戦略上の必要からだと思わざるをえないのである。
同じ日、中川財務大臣が酩酊状態で記者会見に臨み、世界に醜態をさらしたが、クリントン長官はこのような日本の政治家を見ながら、安心してインドネシアへ向かったと思われる。
ヒロシマを忘れてはいけない。
しかし、同時にパール・ハーバーを忘れては、平和は構築できないのである。
2009年02月12日(Thu)
アメリカ映画を観る
2月に入って突然の発熱に「A型インフルエンザです」と診断され、一週間ほどおとなしくしていた。
早朝の散歩も本堂でのお経もやめて寝ているのはなかなかよいものだ。
法事も見習い中の弟子に代わってもらった。
2,3日で回復したが、人と接してはいけないというので、映画をレンタルして観た。
アメリカ映画の大統領暗殺ものや政治的謀略ものがおもしろかった。
「バンデージ・ポイント」「ザ・シューター」「ザ・センチネル」「ボーン・アイデンティティ」シリーズ「ブラッド・ダイアモンド」「パール・ハーバー」等々。 『仁義なき映画論』にビート・たけしが書いている。
「アメリカ人ってのは粗雑に見えて、その実、したたかだからな。ベトナム戦争に負けて大損したように見せといて、戦争で使ったカネを戦争映画ですっかり回収してるじゃない」
お茶を飲みせんべいをかじりながらみているうちに、映画のすじがすけてくる。
まず、アメリカはこんなにも悪辣な権力行使をするということを描く。
自虐的だ。
そこにヒーローが出て、謀略をあばく。
アメリカには復元力があります、というわけだ。
まあ、しかし、じつは強大な国家はつまるところ国民の幸福のためなんですよというプロバガンダ。レニ・リーヘンシュタール監督に映画を作らせたヒトラーとちがわない。ハリウッドを通じてまず広大なアメリカ大陸の国民に宣伝し、ついで世界中を洗脳しようというわけだ。
「パール・ハーバー」を観ると、なんとも日本人が奇妙に描かれている。
そしてアメリカ人がけっして真珠湾を忘れていないことがわかる。千百人の乗組員とともに戦艦アリゾナはいまだ海中に保存されているようだから。
そしてルーズベルトの報復宣言はヒロシマ・ナガサキへと向かったのではなかろうか。「9・11」がイラクやアフガニスタンの戦争を導いたように。
最近、西木正明氏の「ウエルカム ツウ パール・ハーバー」が書店に並んでいる。ささやかれていたうわさ「ウエルカム ツウ ワールド・トレード・センター」は、まさか。
でも、アメリカ映画に描かれた謀略を観ていると、つい、そうかもしれない、と思う。まず、たたかせ、そして、何倍もたたきかえす‥‥アメリカ。
人間の最古の感情、報復こそ、人間が克服しなければならないものだろう。
ブッダは「怨みをすててこそ(うらみは)息む」と述べている。
早朝の散歩も本堂でのお経もやめて寝ているのはなかなかよいものだ。
法事も見習い中の弟子に代わってもらった。
2,3日で回復したが、人と接してはいけないというので、映画をレンタルして観た。
アメリカ映画の大統領暗殺ものや政治的謀略ものがおもしろかった。
「バンデージ・ポイント」「ザ・シューター」「ザ・センチネル」「ボーン・アイデンティティ」シリーズ「ブラッド・ダイアモンド」「パール・ハーバー」等々。 『仁義なき映画論』にビート・たけしが書いている。
「アメリカ人ってのは粗雑に見えて、その実、したたかだからな。ベトナム戦争に負けて大損したように見せといて、戦争で使ったカネを戦争映画ですっかり回収してるじゃない」
お茶を飲みせんべいをかじりながらみているうちに、映画のすじがすけてくる。
まず、アメリカはこんなにも悪辣な権力行使をするということを描く。
自虐的だ。
そこにヒーローが出て、謀略をあばく。
アメリカには復元力があります、というわけだ。
まあ、しかし、じつは強大な国家はつまるところ国民の幸福のためなんですよというプロバガンダ。レニ・リーヘンシュタール監督に映画を作らせたヒトラーとちがわない。ハリウッドを通じてまず広大なアメリカ大陸の国民に宣伝し、ついで世界中を洗脳しようというわけだ。
「パール・ハーバー」を観ると、なんとも日本人が奇妙に描かれている。
そしてアメリカ人がけっして真珠湾を忘れていないことがわかる。千百人の乗組員とともに戦艦アリゾナはいまだ海中に保存されているようだから。
そしてルーズベルトの報復宣言はヒロシマ・ナガサキへと向かったのではなかろうか。「9・11」がイラクやアフガニスタンの戦争を導いたように。
最近、西木正明氏の「ウエルカム ツウ パール・ハーバー」が書店に並んでいる。ささやかれていたうわさ「ウエルカム ツウ ワールド・トレード・センター」は、まさか。
でも、アメリカ映画に描かれた謀略を観ていると、つい、そうかもしれない、と思う。まず、たたかせ、そして、何倍もたたきかえす‥‥アメリカ。
人間の最古の感情、報復こそ、人間が克服しなければならないものだろう。
ブッダは「怨みをすててこそ(うらみは)息む」と述べている。
2009年02月02日(Mon)
今月の聖語[平成二十一年二月]
平成二十一年二月の聖語をご紹介します。
=解説=「体と影」( 一二八〇年 弘安三年 聖寿五十九歳)
仏法と王法(世間法)は一体不可分の関係にある。その関係は、仏法が主体・中心であり、王法はその反映・影響である。それは、本末の関係である。
仏法の顛倒(てんどう)は、世間の濁乱(じょくらん)を招き起こす。体と影は不分で相即するのである。
仏法の混濁・迷妄はそのまま世間に反映して悪影響を与える。源流が濁っていれば下流が清いはずはなく、身が曲がっていては影がまっすぐなはずがない。この関係を日蓮聖人は「法定まり国清(す)めり」といわれる。ゆえに国土の平安は仏法の正しい安定によるのである。
かくて要するに宗教の邪正と国家の消長はそのままに対応し比例する。日蓮聖人の「立正安国」の主張はここに立脚する。日蓮聖人の一生の主張と課題と使命感をあふれさせた「立正安国」。「立正」の意味はことのほか深重(じんじゅう)である。
=解説=「体と影」( 一二八〇年 弘安三年 聖寿五十九歳)
仏法と王法(世間法)は一体不可分の関係にある。その関係は、仏法が主体・中心であり、王法はその反映・影響である。それは、本末の関係である。
仏法の顛倒(てんどう)は、世間の濁乱(じょくらん)を招き起こす。体と影は不分で相即するのである。
仏法の混濁・迷妄はそのまま世間に反映して悪影響を与える。源流が濁っていれば下流が清いはずはなく、身が曲がっていては影がまっすぐなはずがない。この関係を日蓮聖人は「法定まり国清(す)めり」といわれる。ゆえに国土の平安は仏法の正しい安定によるのである。
かくて要するに宗教の邪正と国家の消長はそのままに対応し比例する。日蓮聖人の「立正安国」の主張はここに立脚する。日蓮聖人の一生の主張と課題と使命感をあふれさせた「立正安国」。「立正」の意味はことのほか深重(じんじゅう)である。
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