2009年07月22日(Wed)
マニフェスト
麻生首相の解散宣言の後、世の中は急に騒がしくなった。
私は村上春樹の『1Q84』ブームののち、古書店からここ三十年間に出版された村上の本を集めて読んでいる。
1980年代の何冊かの本はデザインがすぐれているので、手にとって眺めていると非常に愉しい。
『ノルウエーの森』はおもしろかった。
しかし、とくに興味を覚えたのは、十五年前の地下鉄サリン事件を取材した『アンダーグラウンド』と『約束された場所で』であった。
『アンダーグラウンド』は地下鉄丸の内線・千代田線・日比谷線の各線に乗っていた被害者に聞き取り取材した作品である。
ときどき利用する地下鉄の様子を思い浮かべながら、サリン事件がもたらした被害の深刻さをあらためて認識した。
『約束された場所で』はこれから読む予定だ。
これは加害者側に取材している。
周知の通り、オウムの幹部たちの多くはいわゆるエリートであった。
彼らがこの社会で約束された地位をすてて、なぜあのような事件をおこしたのかという視点から書かれているようである。
非常に興味深い。
さて、マニフェストである。
衆議院の解散と同時に各政党から、おそらくマニュフェストが提示されるにちがいない。
これはいわば国民への「約束された場所」である。
その場所をじっくり吟味したい。
美しい言葉で作り上げられた恐ろしい場所かもしれないから。
思えば宗祖の『立正安国論』は宗教のマニフェストを痛烈に批判したものかもしれない。
私は村上春樹の『1Q84』ブームののち、古書店からここ三十年間に出版された村上の本を集めて読んでいる。
1980年代の何冊かの本はデザインがすぐれているので、手にとって眺めていると非常に愉しい。
『ノルウエーの森』はおもしろかった。
しかし、とくに興味を覚えたのは、十五年前の地下鉄サリン事件を取材した『アンダーグラウンド』と『約束された場所で』であった。
『アンダーグラウンド』は地下鉄丸の内線・千代田線・日比谷線の各線に乗っていた被害者に聞き取り取材した作品である。
ときどき利用する地下鉄の様子を思い浮かべながら、サリン事件がもたらした被害の深刻さをあらためて認識した。
『約束された場所で』はこれから読む予定だ。
これは加害者側に取材している。
周知の通り、オウムの幹部たちの多くはいわゆるエリートであった。
彼らがこの社会で約束された地位をすてて、なぜあのような事件をおこしたのかという視点から書かれているようである。
非常に興味深い。
さて、マニフェストである。
衆議院の解散と同時に各政党から、おそらくマニュフェストが提示されるにちがいない。
これはいわば国民への「約束された場所」である。
その場所をじっくり吟味したい。
美しい言葉で作り上げられた恐ろしい場所かもしれないから。
思えば宗祖の『立正安国論』は宗教のマニフェストを痛烈に批判したものかもしれない。