2008年09月01日(Mon)
9.11がまた来る
「やつはそこにいる」という名コピーに惹かれてロイ・シャイダー主演の1982年制作米映画「ブルーサンダー」をみた。
驚いたことに、二十年後のワールドトレードセンターの崩壊と同じシーンがあった。
ロスアンジェルスの市街を飛ぶヘリコプターをミサイル攻撃する場面がそうだ。ミサイルははずれて、高層ビルを破壊する。それが二十年後の光景とそっくりなのだ。
あの夜テレビをみていたわたしは、たまたまチャンネルをかえると、最初の攻撃の直後だった。それが現実の出来事と気づくまでには間があって、まるで映画のようだと思ったものだ。
あれから七年、アフガニスタンで奉仕活動に励む伊藤和也さんが殺害された。
平和が訪れるまでに、いったいどれだけの人の血が流されるのか。
ご冥福を祈りたい。
そしてヒロシマ・ナガサキから六十三年、日本の平和はその犠牲の上に成り立っていることを、あらためて心に刻みたい。
驚いたことに、二十年後のワールドトレードセンターの崩壊と同じシーンがあった。
ロスアンジェルスの市街を飛ぶヘリコプターをミサイル攻撃する場面がそうだ。ミサイルははずれて、高層ビルを破壊する。それが二十年後の光景とそっくりなのだ。
あの夜テレビをみていたわたしは、たまたまチャンネルをかえると、最初の攻撃の直後だった。それが現実の出来事と気づくまでには間があって、まるで映画のようだと思ったものだ。
あれから七年、アフガニスタンで奉仕活動に励む伊藤和也さんが殺害された。
平和が訪れるまでに、いったいどれだけの人の血が流されるのか。
ご冥福を祈りたい。
そしてヒロシマ・ナガサキから六十三年、日本の平和はその犠牲の上に成り立っていることを、あらためて心に刻みたい。
2008年08月28日(Thu)
黒沢映画をみる
お盆の疲れをいやすために、図書館で黒沢作品を借りて、猫とともに寝転がって観た。
「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」そして「天国と地獄」 すべて黒沢明と三船敏郎のコンビがすばらしく、楽しかった。1963年制作の「天国と地獄」は東京オリンピック以前の横浜が舞台。
工場がひろがり、煙突からは黒い煙が吹き上がり、記憶の中の日本の風景があった。人が夢見た「天国」は、現在、実現されたかに見えるのだが、どうなのだろうか。1977年の「スターウオーズ」には酔いしれたが、今思い返すと、あれから映画はCG一色になり、おもしろくなくなったように思う。
黒沢作品も1980年の「影武者」には往年の黒沢のおもしろさはない。今度見直してみたが、途中で観るのを止めた。
創造はなく、みずからの様式の踏襲が見られるだけだった。あの三船敏郎の演技にみられる力強さ、東京オリンピック以前の日本人が持っていた生活力が、今、必要なのではなかろうか。
「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」そして「天国と地獄」 すべて黒沢明と三船敏郎のコンビがすばらしく、楽しかった。1963年制作の「天国と地獄」は東京オリンピック以前の横浜が舞台。
工場がひろがり、煙突からは黒い煙が吹き上がり、記憶の中の日本の風景があった。人が夢見た「天国」は、現在、実現されたかに見えるのだが、どうなのだろうか。1977年の「スターウオーズ」には酔いしれたが、今思い返すと、あれから映画はCG一色になり、おもしろくなくなったように思う。
黒沢作品も1980年の「影武者」には往年の黒沢のおもしろさはない。今度見直してみたが、途中で観るのを止めた。
創造はなく、みずからの様式の踏襲が見られるだけだった。あの三船敏郎の演技にみられる力強さ、東京オリンピック以前の日本人が持っていた生活力が、今、必要なのではなかろうか。
2008年08月21日(Thu)
ヒロシマとナガサキ
今年もヒロシマとナガサキの式典が終わった。
あれから六十三年、被爆者の平均年齢は七十五歳。
しかし、残念なことに被爆認定問題は被爆者にとってまだ不十分であろう。
そんな中、毎年毎年、多くの被爆者が亡くなっていく。
あと十年余もすれば、直接の被爆者は少なくなるだろう。
厚労省はひたすらその時の来るのを待っているのではないのか。
こういう国家の態度を国民にあらわにしていて、日本の将来は大丈夫なのか。
国家への誇りが生まれるべくもないだろう。
帰宅途中のタクシーの中でビールや商品券のキックバックをせびる役人は前防衛省の次官に比べればかわいいものだが、かれらに自尊心はあるのだろうか。
日本国の組織が劣化していることはまちがいない。
『狂気の核武装大国アメリカ』(集英社新書)という本が出た。
毎日新聞の田中優子氏の紹介によると、核軍事システムがますます強くなるわけは、軍産複合体が国家を牛耳っているからだという。
前世紀半ばにアイゼンハワー米大統領が指摘していたことだが、日本で言うと天下り体制だろう。
今後、世界を滅亡へ導くのは、体内に巣食ったこのような癌組織かもしれない。
なんだか世界は百年前に逆戻りしたようで、そういえば、小林多喜二の『蟹工船』が売れる理由はこんなところにあるのかもしれない。
あれから六十三年、被爆者の平均年齢は七十五歳。
しかし、残念なことに被爆認定問題は被爆者にとってまだ不十分であろう。
そんな中、毎年毎年、多くの被爆者が亡くなっていく。
あと十年余もすれば、直接の被爆者は少なくなるだろう。
厚労省はひたすらその時の来るのを待っているのではないのか。
こういう国家の態度を国民にあらわにしていて、日本の将来は大丈夫なのか。
国家への誇りが生まれるべくもないだろう。
帰宅途中のタクシーの中でビールや商品券のキックバックをせびる役人は前防衛省の次官に比べればかわいいものだが、かれらに自尊心はあるのだろうか。
日本国の組織が劣化していることはまちがいない。
『狂気の核武装大国アメリカ』(集英社新書)という本が出た。
毎日新聞の田中優子氏の紹介によると、核軍事システムがますます強くなるわけは、軍産複合体が国家を牛耳っているからだという。
前世紀半ばにアイゼンハワー米大統領が指摘していたことだが、日本で言うと天下り体制だろう。
今後、世界を滅亡へ導くのは、体内に巣食ったこのような癌組織かもしれない。
なんだか世界は百年前に逆戻りしたようで、そういえば、小林多喜二の『蟹工船』が売れる理由はこんなところにあるのかもしれない。