2009年01月09日(Fri)
本阿弥光悦
昨年秋、アメリカ発の金融恐慌の嵐が収まらぬまま年が変わった。
お正月行事のあいまに加藤廣『謎手本忠臣蔵』を読んだ。
日本人の「忠臣蔵」理解は当時の幕府実力者柳沢吉保の巧みな情報操作の結果と見る著者はその「あとがき」に次のようなことを書いている。
ザカリアスは、この回顧録で、終戦の翌日、「日本人の精神を効果的に、心理的に再教育するという広汎な計画にとりかかった」と記している。「ウオー・ギルト・インフオメーション・プログラム(戦争の罪を日本に教え込む計画)」は、こうして立案された。それは、敢えていえば、十七世紀に始まった欧米の長い長い「アジア侵略の歴史」を空っとぼけて、最後の日本の侵略主義だけに「すべての罪をなすりつける」アメリカのご都合主義の産物であった。(略) 日本は、このザカリアスの占領政策に、ものの見事にはまった。今もこの影響は続いているのではないか。
続いているのだと思う。
昨今の事態もアメリカの金融政策・経済構造政策に追従しての結果ではないのか。
そのうえ、財界人の多くは、すべてはアメリカの今年の景気しだいと年等の挨拶で言う。
これを嘆いて「田母神論文」のごときものが現れてくるわけだ。
もちろんアメリカに学ぶべきことは多い。A・ワイエスの絵に見られる精神などがそうだと思う。
他国に影響を与えるアメリカの精神の源泉だ。
では日本が誇りをもって輸出できる文化はなんだろう。
アニメや漫画だとよく言われる。でもそれだけでは、すこし悲しいではないか。
そこで私は必要もあって『本阿弥行状記』を拾い読みした。
灰屋紹益が「世に有へき人間とハ覚侍らず」と絶賛した人物である。
『行状記』には「光悦は一生涯へつらい候事至つて嫌ひの人にて、殊更日蓮宗にて信心あつく候‥」(第50段)と語られている。
私たちはこのような人物の行いの有様に、もっともっと心を寄せる必要がありはしないか。
お正月行事のあいまに加藤廣『謎手本忠臣蔵』を読んだ。
日本人の「忠臣蔵」理解は当時の幕府実力者柳沢吉保の巧みな情報操作の結果と見る著者はその「あとがき」に次のようなことを書いている。
ザカリアスは、この回顧録で、終戦の翌日、「日本人の精神を効果的に、心理的に再教育するという広汎な計画にとりかかった」と記している。「ウオー・ギルト・インフオメーション・プログラム(戦争の罪を日本に教え込む計画)」は、こうして立案された。それは、敢えていえば、十七世紀に始まった欧米の長い長い「アジア侵略の歴史」を空っとぼけて、最後の日本の侵略主義だけに「すべての罪をなすりつける」アメリカのご都合主義の産物であった。(略) 日本は、このザカリアスの占領政策に、ものの見事にはまった。今もこの影響は続いているのではないか。
続いているのだと思う。
昨今の事態もアメリカの金融政策・経済構造政策に追従しての結果ではないのか。
そのうえ、財界人の多くは、すべてはアメリカの今年の景気しだいと年等の挨拶で言う。
これを嘆いて「田母神論文」のごときものが現れてくるわけだ。
もちろんアメリカに学ぶべきことは多い。A・ワイエスの絵に見られる精神などがそうだと思う。
他国に影響を与えるアメリカの精神の源泉だ。
では日本が誇りをもって輸出できる文化はなんだろう。
アニメや漫画だとよく言われる。でもそれだけでは、すこし悲しいではないか。
そこで私は必要もあって『本阿弥行状記』を拾い読みした。
灰屋紹益が「世に有へき人間とハ覚侍らず」と絶賛した人物である。
『行状記』には「光悦は一生涯へつらい候事至つて嫌ひの人にて、殊更日蓮宗にて信心あつく候‥」(第50段)と語られている。
私たちはこのような人物の行いの有様に、もっともっと心を寄せる必要がありはしないか。